人生100年時代への仕事~できることから少しずつ
人生100年時代。健康であるうちはできるだけ長く働きたいですよね。
仕事をしていると、収入があるのはもちろん、社会との関わりができたり、生活にメリハリがつき、充実した日々を過ごすことができます。
そして老後受け取ることができる年金についても少子高齢化社会のあおりを受けて、また平均寿命の伸長により支給開始が60歳から65歳へと引き上げられ、また65歳から70歳へと引き上げる方針が検討されています。
年金の受給開始が遅くなると、定年後、無収入の期間が増えることになり、よほどの蓄えがある場合は別ですが、そうでない場合生活が厳しくなり不安ですよね。
ここでは定年後に働くための方法と定年後も仕事を継続する場合に利用できる制度についてご説明していきます。
定年後に就職先を探す方法
ハローワーク
ハローワークは全国に544か所設置されており、無料で利用することができます。
利用可能時間が平日8:30~17:15分となっています。
平日日中の利用が難しい方のために、夜間や土日に利用できるところも一部あります。
そして管轄のハローワークによってはシニア向けの求人や就職するための専門のサポートを行っているところもあります。
ハローワーク大阪東では「シニアコーナー」という60歳以上の方のための専門のお仕事探しコーナーが開設されています。
そこでは求人票を大きいサイズで見ることができたり、相談コーナーや60歳からの再就職のポイントとしてセミナーも開催されています。
また希望者には早期再就職のため個別に担当者をつけてもらうことができ、支援を受けながら再就職を目指すことができます。
人材紹介サービス
民間企業の運営する人材紹介サービスでも「シニア」を対象とした求人を積極的に紹介しているところがあります。
人材紹介サービスは求人を出すのが有料となっているところもあり(求人を探す利用者は無料のところが大半)、ハローワークで見つけることができない求人を見つけることができます。
また人材紹介サービス事業者によって掲載されている求人が異なりますので複数の人材紹介サービスを活用することをおすすめします。
参考までに「シニア+求人」で検索すると以下のような求人サイトが確認できました。
・マイナビ ミドルシニア人材サービス
・シニア層転職の人材紹介会社|転職は人材バンクネット
・シニア人材の派遣|パソナ
・中高年向け転職支援|株式会社ミデア
これらの求人はインターネットで見たり、応募することもできるので便利です。
クラウドソーシングの活用
クラウドソーシングとはインターネット上で何らかのお仕事の依頼をしたり、受けたりする業務形態です。
たとえば企業や個人事業主らが「最近のおうち時間の過ごし方に関する記事を1000文字程度で原稿にして欲しい」1記事あたり○○円というような形でお仕事の内容、報酬、納期などを提示します。
継続的に就職するとうわけでなく、単発でのお仕事になることがほとんどなので、「ちょっと時間がある時」や「ちょっと収入が欲しい時」などご自身の都合に合わせて働くことができます。
現在クラウドソーシングとして多く利用されているものに「クラウドワークス」や「ランサーズ」があります。
定年後も仕事を続ける場合に利用できる制度
雇用継続制度の活用
年金支給開始年齢が引き上げられたことにより、高齢者の雇用を確保するために作られた制度です。
本人の希望があれば、企業が定める定年後も働き続けることができます。
企業の義務
高齢者の雇用を確保するために、企業には次のいずれかの措置を講じることが義務づけられています。
1.65歳以上の定年年齢の引き上げ
2.継続雇用制度の導入
3.定年制の廃止
これらの企業に課せられている義務により、今までと同じ職場で継続して働くことができます。
高年齢雇用継続給付金
高齢者雇用給付金には次の2種類があります。
高年齢雇用継続基本給付金
基本手当を受給していない方を対象とする給付金です。
要件
・60歳時点の賃金と比較して、それ以降の賃金が75%未満となった
・60歳以上65歳未満の一般被保険者である
・被保険者であった期間が5年以上ある
上記3つを満たすることで受給することがができます。
高年齢再就職給付金
再就職した方を対象とする給付金です。
60歳以後に再就職して賃金がある一定額より少なくなった方に支給されます。
要件
・60歳以上65歳未満の一般被保険者である
・基本手当についての計算するための期間が5年以上ある
・再就職した日の前日における基本手当の支給残日数が100日以上ある
・1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる安定した職業に就いたこと
・同一の就職について、再就職手当の支給を受けていないこと
支給期間
60歳に到達した月から65歳に達する月まで
申請方法
申請手続きは原則として雇用主である事業者が行います。
必要書類を準備し、在職中の事業所を管轄するハローワークに申請します。
必要書類
1.雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書
2.高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書
3.賃金台帳、労働者名簿、出勤簿又はタイムカード等被保険者が雇用されていることの事実、賃金の支払状況及び賃金の額を証明することのできる書類(1.、2.に記載した賃金の額及び賃金の支払い状況を証明することができる書類)
4.被保険者の運転免許証(コピーも可)など被保険者の年齢が確認できる官公署から発行・発給された身分証明書などの書類